そもそもこれは、村長から議会に対して住民投票条例が上程され、否決された過去の経験に基づいています。
そのときに否決された理由は、十分な住民説明責任も果たしていず、また、選択肢が長生群市の合併に対する「賛成と反対の二つだけ」であり、議会の姿勢としては、住民に説明責任を果たし、広範な選択肢を提示することが必要であり、この二つが満たされない限り住民投票は無意味だという判断からだったそうです(当時、私は議員職に就いていませんでしたので伝聞です)
そこで議会側は、住民投票ではなく住民アンケートをおこなうことで、合併に対して住民が感じている不安などをくみ上げることが必要で、その上で合併協議会に臨み、議論される合併後の新市の姿を住民に提示することが必要絶対条件であると主張してきました。これもおこなわずに合併について「オマエは賛成か?反対か?」と問われても、答えようがないですよね。
この辺のいきさつについてはご存知の片も多いことと思います。
そんな経緯をふまえた上での住民アンケートなわけですが、村長はこれを住民投票の代わりに利用しています。
その問題点を指摘しておきます。
- 賛否の多寡をもって合併を決するのは乱暴すぎる
理由:議会から再三にわたって提案された最低回収率を設定せずに、「結果として多い方を村民の総意とする」のは危険この上ない考え方です。
18歳以上の村民に全戸配布したとはいえ、その数は13000名を欠ける程度です。分かり易くするために13000とし、回収率20%で、(賛成にしろ反対にしろ)その数が50%プラス1票だったと仮定すると、賛否を決するのはわずか1301のアンケート数にすぎません。
こんな数をもって「住民の総意である」「住民は合併を望んでいる・いない」などとして、合併の賛否を決する土台にされたのではたまったものではありません。
ただ個人的には、アンケートを合併の賛否を決するための資料として利用するなら、最低でも90%以上の回収率があり、その2/3以上の意見をもって判断するなら理解もできます。 - 住民の意識調査が目的であるなら、内容的に不十分である
理由:内容をごらんになった方なら既におわかりでしょうが、要するにこれは合併についての賛否を問うている、アンケートに名を借りた住民投票です。
議会では、合併せずに自立の道を選択した群馬県・吉岡町が実施した詳細なアンケート項目を下地にした独自のアンケート素案を提案しましたが、村側には受け入れられませんでした。再三にわたってアンケート項目の見直しを迫ったにも関わらず・・・です。
村側では「議会との協議の上、内容を決定した」といっているとも耳にしますが、議会側の素案から入れられたのは「年齢(世代)」や「居住地区」といった、問題の本質とは大きくかけ離れた部分だけ。これで協議して内容を決定したなどといわれても困ります。以下に、その素案などの資料をアップしておきます。- 議会がたたき台として作った素案soan_1.pdf
- 議会が村との妥協点を探って提示した素案soan_2.pdf
- 村が用意したアンケートmura_enquert001.pdf
- 議会がたたき台として作った素案soan_1.pdf
- ナンバリングしていない
理由:アンケート用紙にはナンバリングをしていないため、返信用の無記名封筒に入れてしまうと、不正な回答(用紙の複製など)があっても判らない。
要するに、どちらか自分たちが望む結果へ有利に働きかけようとすれば簡単にできてしまうシステムを使って、合併の賛否を問うなど滅茶苦茶すぎます。
私の知り合いからは、「村内共産党員が戸別訪問で『合併に反対しましょう』とふれ回っている」という情報も入ってきている現在、この懸念をぬぐい去ることはできません。
本来、私はこのような形で村を二分し、村民間に軋轢を残すようなアンケート(の名を借りた住民投票)はおこなうべきではないと思い、また、そのように提案もしましたが、村長からは「住民同士でドンドンやれば良い」という趣旨の発言があり、今日に至っています。
いったい、誰のためのアンケートなのでしょう?
議会の素案を読んでください。
どちらが村民を主人公と考え、アンケートを行なうことで声に耳を傾けようとしているのでしょう?
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